それじゃ効果なし!間違いだらけの “壁一面だけ防音”

 

「壁一面だけ防音」は無意味!? 騒音対策でありがちな間違い

マンションで隣の部屋からの騒音に悩まされている場合、あなたはどうしますか?
「隣室に面した壁を防音すればいい」と思っている方も多いかもしれませんが、実はそれではほとんど意味がないことがあるんです。ここでは、その理由を詳しく説明します。

防音効果ゼロになる理由

  1. 音は壁だけじゃなく、あらゆる経路を伝わる!
    音は壁だけを伝わるものではありません。騒音は床や天井、天井裏、窓枠(サッシ)や配管を通じて広がります。壁を強化しても、他の部分から音が伝わってきたら防音効果は台無しです。音は回り込んだり、振動として伝わったりするため、壁一面だけの対策では十分な効果を得られないのです。
  2. 中~低周波の騒音は簡単には防げない
    隣室から聞こえてくる音の多くは、中~低周波の音です。マンションの構造はある程度高周波の音を遮断できるようになっていますが、それでも騒音が問題になる場合は、低周波の音が主な原因であることが多いのです。これらの音を遮断するのは非常に難しく、ネットで手に入る簡易的な防音材では対応できないことがほとんどです。

壁一面の防音が効果的な場合もあるが…

もちろん、壁一面だけの防音で効果があるケースもあります。しかし、それには「この場合は壁一面だけで防音が足りる」という明確な根拠が必要です。やみくもに防音工事をしても、十分な効果が得られず、結果的にお金の無駄になってしまいます。

騒音問題は防音だけでなく、調査から始めるべき

防音対策は決して簡単ではありません。まずは、騒音の調査や測定を行い、どの経路から音が伝わっているのかを把握することが重要です。無償で調査・測定を行っている会社もありますので、プロに相談することをおすすめします。

ただし、騒音問題の解決には、発生源を止めることが本来の対策です。被害者側が高額な費用をかけて防音を施す必要はありません。まずは、管理者や自治体に相談し、対策を依頼しましょう。(※冷静に対処することが大切です!)

まとめ
「壁一面だけの防音」では、騒音対策として不十分なことが多いです。騒音の経路や音の種類をしっかり調査し、正しい防音対策を施すことで初めて効果を発揮します。