電子機器評価を革新する低暗騒音無響環境

低暗騒音環境が電子機器評価に与える革新的なメリット

– インクロジュアの無響環境技術が切り拓く次世代試験空間 –

現代の電子機器開発において、製品の静音性や高周波ノイズの制御は、性能だけでなくブランド価値にも直結する重要なファクターです。
そのため、製品評価における無響室の役割はますます重要になってきています。
特に「暗騒音(バックグラウンドノイズ)」の水準が極めて低い環境は、微小音検出や高精度測定を行ううえで欠かせない要件となっています。

インクロジュアが提供する先進的な無響環境は、こうした業界ニーズに応える理想的なソリューションです。

暗騒音レベルの重要性とは?

暗騒音とは、試験対象が音を発していない状態において、環境側から発生するすべての音のことです。
この暗騒音が高いと、製品自体が発する微小な音(たとえば冷却ファンや高周波コイル鳴きなど)を正確に捉えることができません。

たとえば:

  • ノートPCや小型冷却ファンの静音設計評価
  • パワーエレクトロニクス機器のノイズ対策検証
  • MEMSマイクや超音波センサのS/N評価

こうした測定において、室内の暗騒音レベルが製品ノイズレベルを下回っていなければ、本質的な評価は不可能です。

国際規格に基づいた無響室環境(ISO 3745/3744)

暗騒音の低減とともに重要となるのが、「逆二乗則」の成立です。これは、音源からの距離が2倍になるごとに音圧レベルが理論上6 dB減衰するという原理で、無響室が「自由音場」として機能しているかどうかの基準になります。

インクロジュアでは、ISO 3745および3744に準拠した無響室設計により、下記のK2補正要件を満たす試験環境を実現しています:

規格 環境補正値K2の許容範囲
ISO 3745 ≦ 0.5 dB
ISO 3744 ≦ 4.0 dB

インクロジュア無響環境の特徴

  • 高性能吸音構造(非グラスウール系)
    安定した高吸音率(a ≧ 0.99)を達成し、粉塵・劣化対策にも配慮された安全素材を採用
  • 制振・遮音構造の最適化
    暗騒音レベルを業界最小クラスに抑制
  • 空調・配線設計
    測定に影響を与えない静音空調を標準装備

具体的な導入効果

導入前 導入後
測定限界 ≧ 30 dB(A) 測定限界 ≦ 15 dB(A)
測定再現性にばらつきあり 定量評価が可能に
試験毎にK2測定が必要 定常環境でK2再測定不要

高精度測定からブランド信頼へ

ユーザーの体感品質や製品評価を左右する“音の見える化”には、定量的で再現性ある音響試験環境が不可欠です。
インクロジュアの無響室ソリューションは、暗騒音の徹底低減とK2補正性能の両立により、エンジニアリングからマーケティングまで、製品価値向上に寄与します。